忠谷家は、橋立の北前船主・寺谷家の船頭をつとめ、天保年間(1830-1843)に独立して船主となりました。代々、北前船経営に従事し、明治期には3隻の和船を所有し、西洋型帆船、汽船も導入しました。明治4(1871)年、北海道函館に出張店を開設。道内各地、千島や樺太(現・サハリン)で海運業、漁場経営を展開しました。
忠谷家住宅は、独立後の天保期(1830年頃)に建てられました。橋立の船主邸の中でも最古級の一つで、主屋は茅葺き時代の趣を残しており、橋立の北前船主型住宅の発展過程を示す貴重な建造物です。平成21(2009)年には、主屋と大正期に増築された離れ座敷、土蔵2棟が国の重要文化財に指定されました。令和4(2022)年から加賀橋立北前船ツーリズム実行委員会の運営により公開されています。
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■住所
〒922-0554
石川県加賀市橋立町ウ159番地
■連絡先
090-9441-4809
(加賀橋立北前船ツーリズム実行委員会事務局)
■開館情報
見学は事前申し込みが必要(上記連絡先まで)